巨匠デ・キリコ展

 北九州市立美術館本館からバスで移動して、なんとかたどり着いた分館。

 多目的商業施設、リバーウォーク北九州の5階。

 エレベーターに乗り込む。と、5階のボタンがない。

 6階で降りると、そこは駐車場。

 よく見ると、『このエレベーターは5階には止りません』との表記が

 ここまできてまだたどり着けない(溜息)

 なんとか5階の美術館の入口の前に来た時は、泣きそうになりました。

 展示は一点残らず、デ・キリコの作品のオンパレード。周辺の無名の画家の作品で水増ししてないのは好感もてるけど、この手の展覧会ってけっこう疲れる。どうしても変化がないから。ピカソぐらい作風かえまくればまた別でしょうが。作風かわらないのに疲れなかったのはローランサンくらい(褒めているのかけなしているのか微妙)

 特に疲れたのは、美術館の場所を間違えたから、ではなくて(それもあるけど)、宗教的・神話的なモチーフの作品が多かったから。

 その外観は、あちこちに散りばめられた幾何学模様、マネキンのような物質的な姿にデフォルメされた人物、といったキリコ独特の装いではあるけれども、奥底には宗教的というか、哲学的というか、難解ななにかが流れているようで、見るものの頭を悩ます。

 キリコといえば、一番有名なのは、たぶん教科書にもよく載っている『街角の神秘と憂鬱』。

 あのデ・ジャ・ビュを呼び覚ますような、「人がいそうなのにその気配がない」幻想的な作品のイメージが強かったけど、むしろそれとは反対の『人間としての形をしていないのにある意味人間くさい』作品が多いのは意外な感じ。

 神話的モチーフの作品というのは知識がないと意味が分からないのは当然で(あとで図録の説明見て、あ、そういうモチーフだったの、と納得しているところ)そういった素養のない僕にとっては予想外に強敵だった。

 最後にデ・キリコについて、簡単に紹介。

 デ・キリコは1888年、イタリアで生まれた。1910年代以降、『形而上絵画』と自身が名付けた特徴的な作品を残し、エルンスト、マグリットといったシュールレアリストに影響を与えた。またキリコ自身シュールレアリストの一人として数えられることも多い

 まあ、僕のここまでの行程の方がよっぽどシュールですけどね(違)

 参加中です

北九州市立美術館分館
 北九州市小倉北区室町一丁目1番1号
 リバーウォーク北九州5階 JR小倉駅徒歩10分 JR西小倉駅徒歩3分
 開館時間 10:00~20:00
 休館日 年末年始 館内整理日

巨匠デ・キリコ展
 開催期間 2005/7/16~2005/8/28
 観覧料 一般:1000円

 

Tate Gallery(キリコ)Tate Gallery(デ・キリコ)


カテゴリー: たび, 美術館 パーマリンク

2 Responses to 巨匠デ・キリコ展

  1. クロ のコメント:

    こんばんわ
    トラバありがとうございました
    無事たどり着けたようでよかったですね
    実は私自身リバーウォークでバイトしてたりします
    建築としては面白いんですが
    使い勝手がわるいのが難点だったりします
    その上、まだ分館には一回も行ったことがない…
    なぜか行く気がしないんですよねぇ
    企画ものよりも、常設展を好む私です。ハイ
    また、寄らせてもらいますね

  2. はしっこのひと のコメント:

    どうも、コメント有り難うございます。
    リバーウォークはじめていったけど、広いですね。時間がなかったのであまりゆっくりできなかったけど、一日中遊べそうですね。
    おかげでちょっと迷いましたが(苦笑) 

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