パスコーの幽霊 レジナルド・ヒル 秋津知子 訳 早川書房 |
たまには読んだ本の感想でも。
英国の本格ミステリー作家、レジナルド・ヒルの短編集。
ヒルといえば、といっても10人中9人は知らないと思うけど(汗)、ダルジール警視シリーズが有名。
粗野かつ横暴な振る舞いを見せながらたぐいまれなる洞察力を持つダルジール、その部下で典型的エリートタイプの警部、パスコー、警官の妻でありながら女権拡張主義者でストに参加することも辞さないパスコーの妻、エリー、怪異な容貌の下に卓越した事務処理能力と繊細な感性を併せ持ち、さらにホモセクシュアルという秘密を抱えるウィールド部長刑事。
少々キャラたちまくり(笑)な彼らの活躍を、ユーモアたっぷりの筆致で描き出すのがヒルの本領。
というとなんだかドタバタ系のユーモアミステリのようだが、さにあらず、ユーモアの奥には英国人作家らしい人間観察の鋭さが際だち、一級のミステリに仕上がっている。
この作品集では、残念ながら彼らの活躍はおとなしめ。というより、出番があるのは冒頭の「パスコーの幽霊」と最終話の「ダルジールの幽霊」のみ。古典的なミステリに題をとった(らしい)「パスコーの幽霊」は今ひとつ面白味に欠ける。「ダルジールの幽霊」はいかにも彼らしい人を食ったオチで笑わせてくれるけど。
その間の5編は、ノンシリーズの短編。語り口のうまさ、ストーリーテリングの妙は楽しめるものの、少々薄味な印象。特にオススメは「脱出経路」。いったいどこにカテゴリ分けすればいいのか。ニューロティック・スリラーかと思いきや、スパイ小説のようでもあり、『着地地点がさっぱり読めない』一編。
ヒルは最近では私立探偵もの『ジョー・シックススミスシリーズ』も手がけているらしいけど、まだ未読。さらに『パトリック・ルエル』名義ではサスペンスものを(こちらも未読)。なかなか守備範囲の広い作家なんだなあ。
代表作は『このミステリがすごい’93年版で海外1位に輝いた「骨と沈黙」があげられることが多いけど、個人的には「完璧な絵画」がオススメです。
そうです。かんころもちでした。まだ一度も食べたことないんです。ところで、ここのコメントも写真載せれるんですか? はしっこさんは、甘いのがすきなんですか?
甘いものは好きですね。かんころもちもおいしいですよ。四ヶ町ジャスコ地下の和菓子屋さんで買うことが多いですが。
残念ながらコメント欄はテキストのみみたいです。
いいですね!はしっこさんみたいな人が旦那様だったら、毎日 ケーキのおみやげがありそうで いいなーー!
カロリーとりすぎに注意(苦笑)。でも量はそんなにいけないんですよ。