今回の福岡行の最大の目的が、久留米市の石橋美術館で開催されている石橋財団50周年記念「雪舟からポロックまで」展。
それなら真っ直ぐ久留米に行った方がよさそうだが、利便性を考えると福岡(天神)まで高速バスで行って、西鉄で久留米まで行った方が早いのだ(佐世保から久留米に直通の高速バスは出てないし、JRは便数が少ない上、割引きっぷがないのでむしろ高くなる)
西鉄久留米駅からはバスで2停留所目。歩いていけないこともない距離のところに、石橋美術館のある石橋文化センターはある。
約15年ぶり。美術館や庭園があったことは覚えているが、細かいことはまったく覚えてなかった。
それにしても、平日にもかかわらず、すごい賑わい。
シニア割引でもあるのが、中高年の割合がかなり高い。
石橋美術館の所蔵品にあわせ、東京のブリジストン美術館から多数の作品が集まるこの展覧会、内容は実に多岐。印象派を中心とする西洋画に青木繁など日本の洋画家の作品、日本画、中国の陶芸品、彫刻、現代絵画など。もうお腹いっぱい、という感じ。
こういう展覧会を見ると、やはり東京はいいなあ、と羨ましく感じる。福岡も佐世保に比べるとはるかに恵まれているが、東京はその比でない。これほどのレベルの絵が日常的に身近に見ることができるんだから。だいたい佐世保の場合、美術館そのものがないからな(島瀬美術センターは美術館としては認められない)
やはり興味の対象は主に印象派周辺の西洋画。展示はコローから始まる。コローはやっぱいい。特に女性の人物画は全部好き。あんまり好きでないクールベも、今回の絵は気に入った。ドガはかなり印象が違う。ルドンが見れたのも収穫。小品だったが
今回の展覧会は西洋の洋画と和製洋画の区別が曖昧だった。2室目の最初の絵が日本の作家の作品で、この部屋は日本人画家の展示だな、と思いこみ、その次の風景画を見て「やっぱ日本の作家の洋画ってどこか垢抜けないんだよなあ」なんて思って作家名を見るとシスレー。その程度のもんです。
1つだけ気になったのは、展示品の説明文、ちょっと作家名が大きすぎないかと。先入観を持って見たくないので、説明文は絵を見終わってから読むように心がけているのだが、ついつい絵を見るまえに作家名が目に入ってしまうことが。ゴーガンの静物画などちょっとイメージと違う絵だったので、名前を先に見たくなかったなあ。
教科書で見たことのある青木繁の「海の幸」もあった。実際に見ると迫力が違う。力強い輪郭線の生み出す生命力。1人だけこちら側を向いた少年(少女?)の白い顔がやけに印象に残る。
日本画もあるが、興味がないのでここは流す。一見ガラスと見間違うような中国青磁の花瓶がむしろ印象に残った。
日本画を挟んで、フォービズム、キュビズムなどの時代に。ここもピカソ、マチス、ミロなどそうそうたる顔ぶれ。
最後に別館の抽象主義絵画で終わる。抽象主義は今ひとつ興味なし。モンドリアンだけがちょっとだけ印象に残る。
ボリュームがありすぎて、最後はちょっとスタミナ切れだった(苦笑) できたら2,3回に分けて見に行きたい、それだけの価値がある展覧会だが、久留米は遠いしね。それ以前に、この展覧会、開催は明日7月2日まで。またしても終了間際のギリギリセーフでした。
ランキング参加中です よろしければクリックお願いします。 |
石橋財団50周年記念「雪舟からポロックまで」
会期 2006年6月15日(木)- 7月2日(日)
入場料: 一般 800円
休館日: 会期中無休
石橋美術館 福岡県久留米市野中町1015
西鉄バス文化センター前バス停徒歩1分
開館時間 10:00~17:00
休館日 月曜