今年初ハウステンボスは2月に入ってからになってしまった。
平日はアジアからの観光客と修学旅行生しかいないと揶揄されるハウステンボスだが。
その両者がいないと大変なことになってしまうことを改めて実感。
ひと少なすぎ(^^;
午前中であることを差し引いてもさびしいものだった。
というわけで、ハウステンボス美術館も相変わらずひと少なし。
少ない、というか、観覧中に他の客は結局一人も入ってこなかったような(^^;
現在ハウステンボス美術館では「村山密展」が開催中。
油彩の具象画の展覧会というのは逆に珍しいような気もする
村山密氏、「密」と書いて「しずか」と読むんだそうだ。でも男性。1918年生まれとのことだから、現在90歳か。
展示はほぼ年代順の展示。まずは初期に製作された静物画から。
1954年の「卓上静物」には、ちょっとキュビズムめいた表現が見えるが、それ以降はひたすら具象画。
2部は来仏以降の風景画。「レーヌ・フランシュ屋敷」「ボン・ヌフ」の清清しく明るい色彩画印象に残ったが、それ以降はなぜか「ノートル・ダム寺院」など夜の帳の中で描いたような暗い色調の画風が目立つ。 張り詰めたような緊張感があって、これもなかなかいいが。
Ⅲ部になると、また明るい色調に戻る。硬さが消え、色合いに温かみが増している印象。これ以降が村山氏の作風としては典型となるようだ。パリの街角を描いた「北ホテル」、打って変わって田園風景の「塩の花」といった辺りが好み。
1階展示室の最後はパステル画が数作展示。時間があったら一度お邪魔してみたい(笑)「田舎の家」など軽やかなタッチで油彩とはまた違った魅力がある。
2階に上ると「睡蓮」の絵がお出迎え。
「睡蓮」といえばモネだけど、当然モネとは一味違う。これーズ地方の「メルランソンの池」で描かれたものだとか。フランス人ですら滅多に知らない、村山氏とっておきの場所なんだとか。
ほとんどが油絵の中で、ひときわ異彩を放つガラス製の絵(?)があった。
ガラスの小片を重ね合わせることで色彩と形を表現したもの。角度によって光の反射が変わり、なんとも幻想的でみていて飽きない。ステンドグラスとはちょっと違うこの表現手法は「ジェマイユ」と呼ばれるものだとか。20世紀よりはじまった新しい表現手法で、これは一見の価値あり。この手法による展示品は一品のみ。
パリの街並み、あるいは田舎町の田園風景がさまざまな角度で表現され、見ているとなんだか一度パリに行ってみたくなってきた。いや、多分実際に行くことはないけど(^^; 日本語オンリーのローカル人間ですから
3月16日までの開催。
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ハウステンボス美術館
園内巡回バススパーケンブルグバス停徒歩3分
営業時間 9:00~17:00
定休日 不定
入館料 500円(チューリップモーレン会員無料)
村上 密展~パリを描いて半世紀
会場:ハウステンボス美術館 (パレス ハウステンボス内)
開館時間:9:00~ 18:00(入館17:00まで)