ちょっと前に紹介した長崎の総合エリア情報誌「らく」
第4号を買ってみた(1050円)
2号ぶりに買ったけど、相変わらず地元のあれこれを踏み込んで取材してあって、こういうブログやっているものとしては興味深い記事ばかり。
今号のの特集は「トーマス・グラバー」
長崎の観光名所「グラバー園」のおかげで名前は有名だけど、何をした人か、というと今ひとつピンとこない。
武器商人、なんていわれることもあるが、明治3年にグラバー商会は倒産、それト前後して高島炭鉱の経営を任されたり、高島炭鉱が三菱に買収されたのをきっかけに三菱に顧問となり、キリンビールの設立にかかわったりとなかなか紆余曲折にとんだ人生を歩んでいる。
グラバー本人が最大の功績と自認していたのは「英国と薩摩を仲介、和解させたこと」なんだそうだ。たしかに薩英戦争に負けた薩摩がその英国と組んで倒幕派となったことは、幕末の状況を一変させる歴史的な転換点だからな。
それにしても、明治維新成立後、グラバー商会が倒産したとき、グラバーはまだ32歳。「死の商人」なんてイメージから、志士たちより年長だと思っていたが、むしろグラバーもまたそんな若者のひとりだったのかもしれない。
グラバーの波乱万丈の人生は映画化にしようという話もあったそうだが
「ヘデクパウダー 」の平坂製薬の話も映画になりそうな面白さ。
頭痛薬の「ヘデクパウダー」なぜかインディアンの出てくるCMは長崎県民なら一度はみたことがあるはず。
変なCMの印象があまりに強いが、創業は大正時代という老舗、戦中一度倒産して、2代目として戦後会社を再興したのが創業者の長女、というのにも驚くが
女であることを捨て、髪を切り七三に分け、背広にネクタイの「男」として事業にあたったというのが、なんともびっくり。
今と違い、女性が社会進出しようとすればそのくらいの覚悟がないとできない時代だったのかなあ。ドラマ化できそう、というか、そういうドラマの中でしかないような話が実際にあったんだな、と。
あと、小さな特集だが、昭和初期の長崎のモダンラベルは興味深かった。レトロなラベルの数々、長崎市のお店のものが多いけど、白十字パーラーとか、九十九島せんぺいなんかも。下京町の「金兵衛食堂」ていつごろあって、どんなお店だったんだろ。なんか気になります。
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