クリムト 黄金の騎士をめぐる物語

17日の長崎行き。

目的は眼銀珈琲に立ち寄るのともう一つ、長崎県美術館で開催中のクリムト展。

送信者 2013/03/17 長崎市 眼銀珈琲店、クリムト展など

 ということで、雨の中久しぶりの長崎県美術館。

2005年4月の開館だそうだから、オープンして8年になるんですね。もうそんなにたつのか。奇しくもこのブログを開設したのとほぼ同じ時期。

で、クリムト展。

タイトルにも使われている「人生は戦いなり(黄金の騎士)」という1903年制作の作品を主軸に、その作品(あるいは黄金の騎士というキャラクター)が生まれるまでの過程を追う形で作品が展示されている。

保守的な芸術家組合から脱退して「ウイーン分離派」の結成。ウイーン大学天井画の作風が理解されずスキャンダルとなり、孤独を深める中で芸術至上主義を邁進する意思表示のモニュメントが「黄金の騎士」ということ。平面的な構図が日本画の影響を感じさせる独特な作品だが、実のところそれほど好みではなかったり(^^; 個人的には「リア・ムンク」とか女性を主題にした作品がクリムトらしくて好きだったが、「アッター湖畔」小品だけど「森の奥」といった風景画も意外と好きだった。

クリムトだけでなく、分離派に属する他の画家の作品も多い。「マクシミリアン・レンツ」という画家の「ひとつの世界」という作品が印象に残った

彫刻、それに家具類の展示も多い。どこかで見たことある椅子、と思ったらマッキントッシュのチェアだった。分離派展に度々出展されていたらしい。またウイーン分離はメンバーにより設立された「ウイーン工房」の家具類は、かなり広いスペースを用いて展示されている。

その分クリムトの作品は必ずしも多くない。今回の展示で重要な意味を持つ「ベートーベン・フリーズ」やウイーン大学大講堂の天井画も原寸大写真パネルの展示(ウイーン大学天井画は焼失しているため現存していない)。その辺りにいくばくかのの不満は残る。

最後の部屋ではクリムトの後継者としてオスカー・ココシュカの作品が展示されている。「風の花嫁」 のイメージが強いが(というかそれしか知らなかった^^;)、ここで展示されているのは輪郭線と色合いがくっきりとした、風の花嫁とは雰囲気がかなり違う作風

最後辺り、腹の調子が悪くなって、ちょっと駆け足になってしまったのが残念でした。

blogram投票ボタン
ランキング参加中ですよろしければクリックお願いします。


カテゴリー: たび, 美術館 タグ: パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です