さてどこから突っ込むべきか(笑)
7月15日から島瀬美術センターにてシャガール展が開催。
一昨年ウォーホル、昨年ルノワールときて今年はシャガール。数年前までは佐世保で見られるなど考えもしなかったビッグネームが今年も登場。
受付は入り口すぐに設置。中2階に登ってエレベーターに4階まで上がって4→3→2階という順路になっている。
展示内容だが、ものの見事にシャガール一色。全部で279作品だったかな? 全部シャガール。ボリュームすごくておなかいっぱい^^;
シャガールというと色彩のイメージだが、冒頭の「母性」(キャリア最初期の小説の挿画)およびその次の聖書の作品群はモノクロの作品。ことに「聖書」シリーズの冒頭2作品「人間の創出」「方舟の鳩」など、色彩がなくてもシャガールらしさが溢れている。
次の「アラビアン・ナイト」シリーズは打って変わって色彩豊かな作品群。重々しさのある聖書シリーズのあとということもあり、ものすごく官能的。
いちばん好きだったのは「悪童物語」シリーズの作品群。短編小説の挿画として描かれたものだが、イマジネーションあふれる自由闊達な作品群は単純に見ていて楽しい。飛んできた魚に顔真っ二つにされてる男の絵は一体何だったんだ。笑ってるし。
旧約聖書を題材にした作品が多いのはユダヤ系でナチス時代に亡命を経験した出自故か。個人的には宗教や神話関連の作品より、それ以外の作品に印象が残るものが多かった。上記の悪童物語のシリーズしかり、サーカスを題材にした作品然り。
サーカス(と言うかピエロを)題材にした作品というとルオーのイメージが強いのだが、シャガールのサーカス題材の作品も華やかさと物悲しさの同居した印象深い作品が多い。そういえばルオーも宗教モチーフが多いな。作風は違うけどどこか共通するところもあるような気がする。
今展覧会のイメージキャラクターがピエロ(と女の子と馬)で、それが何故だかさっぱりわからなかったが、最後の最後に「サーカス」(1967年)を見て、この作品から作ったキャラクターだったのか、とようやく気がついた。
それ以前にこの作品、展覧会ポスターに使われているから、もう少し早く気がついても良さそうなものだけど。何しろ、もう一種類のポスターが強烈過ぎたので^^;
前述の通り作品のボリュームすごくで、ゆっくり見ていたら最後あたりはちょっと集中力が途切れてしまった^^; 会期中にもう一度は見に行きたいな、と思ってます。
会場:島瀬美術センター
営業時間 10:00~18:00(入場17:30)
開催期間中休館日なし
定休日
島瀬バス停徒歩1分
会館時間 10:00~18:00(入場17:30まで)
休館日 火曜(シャガール展期間中は休館日なし)