こんぴらさん

こんぴらうどんで腹ごしらえした後は、さっそく金刀比羅宮へ。

金刀比羅宮 参道

朝の9時、そんなに人気は多くない。

もともと今回の旅行の目的は栗林公園とさぬきうどん。最初は行くつもりがなかったのだが、世間一般では「香川」=「こんぴらさん」という図式があるらしく、「高松に行く」というと「こんぴらさんに行くの?」と聞かれてばかりいたので、なんとなく行ってみることにしたのだが。

石段

しばらくすると、坂道に。

坂の両側にも土産物屋が立ち並ぶが、まだほとんど開店前。

延々と坂道。

今にも降り出しそうな空模様だが、何とか持ちこたえている。

行きはともかく、帰りの雨は勘弁してほしいなあ、とだんだん傾斜がきつくなっていく足元を見ながら思う。

金刀比羅宮 大門

大門についた。

中に入ると、さすがに静謐な雰囲気。黄色の幕が、ちょっと微妙だが。

金刀比羅宮 大門内

入口両脇で傘を広げているのは「五人百姓」。「百姓」といっても「商人」、古くからこんぴらさんに貢献してきたことで大門内の営業を認められた、いわばエリート。

もっともこの日のように寒いと、逆に大変な気もするが。取り扱っているのは「加美代飴」という扇型の飴。昔おみやげでもらったことがあるのを思い出した。素朴な味です。

「表書院」に到着。

観覧料は500円、と。どうしようか迷ったが、入ってみることに。

目玉は円山応挙 の障壁画。円山応挙ってどんな人だったっけ? という感じで、とくに期待なく入ってみたが。

まずは「鶴之間」。

これがなんというか

すばらしい

今まで日本画をみて感銘を受けた記憶がほとんどないのだが、今回ばかりはやけに感銘を受けた。。

次の部屋は。

あ、この絵はどこかで見た記憶が。

右側の渓流の水を飲む2匹の虎。

印刷物で見たときには別に感銘を受けなかったが、実際に見るとなんというリアリティ。

圧倒的な迫真性に、なんだかゾクゾクしてくる。

今まで日本画は自分には理解できない、と思っていたけど、「場の雰囲気」というのが大きいのかなあ。美術館の整然とした雰囲気の中ではその魅力が減じるのかもしれない

「あるべき場所にある」ということが、絵のすばらしさを十二分に引き出している感じが

庭園もまたすばらしかった。写真撮影が禁止されていたので撮れなかったのが残念だったが。身が引き締まるような緊張感と、時間がたつのを忘れてしまいそうな穏やかさが同居した空間。。

もともとまだ人の少ない午前中、有料のためさらに観覧客も限られるのか、他に客は誰も入ってこない。誰に邪魔されることもなくこの空気を独占できる贅沢さ(^。^)

行くかどうか前日まで迷っていたのだが、訪れて大正解だった。おなか一杯満喫して、ひとやすみのあとこんぴらさんを後にしたのだが

今になって、大変なことに気がついた。

こんぴらさんに入ったものの

本宮見るの忘れてた

表書院を出た後、ガイドブックをチラッと見て「ここより上は絵馬堂に奥社か。これはぱすでいいか」と一人合点したのこんぴらさんの主役ともいうべき、「本宮」が存在していることを完全に失念していたのだ

なんとも間抜けなはなしだが。まあいいか。他にどんな立派なものを見ても応挙と庭園でおなか一杯になった後では感受性も鈍るというもの

まあ、ここより先は次のお楽しみということで(次がいつになるのかはさっぱり不明だが)

でもこれって

「こんぴらさんに行った」と果たして言えるのかなあ(^^;


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金刀比羅宮

香川県仲多度郡琴平町892-1
JR琴平駅・琴電琴平駅下車
金刀比羅宮―こんぴらさんへの招待
藤田 健
筑摩書房 (2000/04)
売り上げランキング: 671898

今回買った本です


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2 Responses to こんぴらさん

  1. 田舎者 のコメント:

    どうも、初めて投稿させていただきます
    本堂さんに行き忘れて・・・ってどこかで聞いたことある話だなあ思ったら仁和寺にある法師状態ですね(笑
    更新毎日楽しみにしてます
    気軽に続けられてくださいね

  2. はしっこのひと のコメント:

    はじめまして。
    「仁和寺にある法師」 なんだろう?と思って調べてみたのですが
    ははは(^。^; 鎌倉時代にお仲間発見。よくあることなんですよ(^^; きっと。
    案内者などいない一人旅ならでわの大ドジでした

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