バブルのあだ花? JR九州ホテル福岡

 ホテルの話ついでに、昨年泊まったホテルをひとつ紹介。

 JR九州ホテル福岡

 博多駅近くのビジネスホテル。(2004年1月宿泊時)シングル料金が7800円だから、福岡ではやや高めのビジネスホテル、という位置付け。何故ここを紹介しようという気になったかというと。

 部屋がやけに広い。

JR九州ホテル福岡 客室その1  今回泊まったソラリア西鉄ホテルのダブルとほぼ同じ広さ。調度もけっこう高級志向で、テレビは専用キャビネットに納められていて、下手すると価格の安いこちらの方が高級感あるくらい。

JR九州ホテル福岡 客室その2  さらにチェックインの手続きは専用の机に座って行うなど、高級志向が目立つ。あと立地も妙といえば妙。JRホテルというとだいたい、駅のすぐそば、あるいは駅ビルの中などにあることが多いが、ここは駅から微妙に離れた場所。入口も狭くてわかりにくい。

 ホテルのプロフィールを見ると、開業は1992年。ちょうどバブルがはじけた直後。このころはちょくちょく福岡に行っていたので知っているのだが、今よりホテルの価格は軒並み高かった。さらに頭にくるのは、ただでさえ高い価格が毎年値上がりしていたこと。一番ピークのときで、しょぼいビジネスホテルでもバス・トイレが付けば7000円近くとっていたような気がする。

 バブルもはじけたのにこんな暴挙がなぜ許されたかといえば、もちろん福岡のホテルの室室数不足が原因。風向きが変わったのは90年代も後半に入って。新規オープンが続いていつの間にか供給過多に。さらに1泊5000円未満をウリにした「スーパーホテル」が次々に開業して、福岡のホテル市場は完全に値崩れ。たいした魅力もないのに毎年惰性の如く値上げを繰り返してきた既存のホテルは次々と閉館。

 JR九州ホテル福岡、オープン当時は「ホテルブラッサム」なんてすました名前だったらしい。当時は既存のホテルの常識を越えようという気概にあふれてたんだろうなあ。たぶんヨーロッパあたりの高級プチホテルを意識してたんだろうけど。『大人の隠れ家』みたいな。

 まさかバブル崩壊後の不景気が、ここまで続くなんて誰も思ってなかったあの時代。

 一見高級そうな室内も、よく見るとほころびが目立つ。引き出しのひとつなど取っ手が完全に外れてしまっていた(汗)

 常識を越えるというより、むしろ非常識だったのか。ソファはあるのにライティングデスクはなかったり、クセのある造りは好みがわかれそうだが、部屋の広さ重視の人にはお勧め。

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JR九州ホテル福岡
 福岡県福岡市博多区博多駅東2-2-4
 JR博多駅徒歩3分
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