ハウステンボスへ(11/21)
11月いっぱいがモーレンクラブの同伴1人無料なので、母を連れて行ったのだが。
母と一緒でなければ間違いなくはいることもなかった今回のハウステンボス美術館の展覧会。
「ヴェネツィアン・ビーズとコスチューム・ジュエリー展」
昼食までの時間つぶし、といった気持ちで入ったののだが。
これが見事にハマった。
小さな球体を彩る技巧の数々、技術解説も詳細で、見ていて飽きない。
特に「指焦がし」と呼ばれる極小の装飾は必見。指が焦げるほどランプの火に近づいて施された波形や花の装飾は巧緻の一言。
これほどの発展を見せたヴェネツィアン・ビーズだが、同時代のガラス工芸が芸術として認知され、優れた職工が「マエストロ」として賞賛されたのに比べると、はるかに低い評価しか得ることがなかったのらしい。
男性優位のガラス工芸に比べ、女性の仕事であったことも一因だとか。優れたビーズ職人たちも後世に名前を残すこともなく、現在その技術は伝承されることもなく、もはや風前の灯火らしい。前述の「指焦がし」の神業もしかり。文化の継承の難しさを感じさせる。
あまりに熱心に見過ぎたため、2階の「コスチューム・ジュエリー」の展示は母に遠慮して駆け足になってしまった。
個人的には、洗練された現代のコスチューム・ジュエリーより、失われつつあるヴェネツィアン・ビーズの美しさの方が興味深かった、というのもあるが。
会期中にもう一度行って、今度は時間を気にせずじっくり鑑賞してみたい。
2階に上がるとソプラノの歌声が聞こえてきた。聞こえてきたかと思うと途中で途切れたり、いったいなんだろう、と思ったら、どうやら声楽家が練習中だったらしい。
12/1と1/7にミュージアムコンサートが予定されているので、たぶんその練習だったのでは、と。
練習とはいえ、プロの歌声を間近に聞けたのはラッキーでした。
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ヴェネツィアン・ビーズとコスチューム・ジュエリー展
会期 2006/11/3(金・祝)~2007/1/8(月・祝)
会場 ハウステンボス美術館(パレス・ハウステンボス内)
入館料 500円