「くにまつ」の思い出

本島町のコーヒー専門店「くにまつ」

このブログでも何度か紹介したこのお店。カウンターとテーブル席が数席あるのみの典型的な珈琲専門店。佐世保ではまず第一に名の挙げられる珈琲専門店だろう

数ヶ月前から急に営業時間が短縮し、それと同時にマスターの姿を見かけなくなっていたので、気にはなっていたのだが。

数日前、新聞のおくやみ欄にマスターの名前が出ていた。まだ66歳、少々早すぎる。

480円のデミタスコーヒーが、一番のお気に入りだった。僕にとってコーヒーの嗜好を決定づけた逸品と言っても過言ではない。ストレートコーヒーはサイフォン式だったが、このコーヒーはドリップ。小さなカップに注がれたコーヒーは濃厚でいて苦みのない、後口も清々しい素晴らしいコーヒーだった。

暑い日にはちょっと傾いだグラスに注がれた、ダッチコーヒーを使用したアイスコーヒーも印象深い。冬の寒い日には、生クリームを浮かべたホッとする甘味のウインナーコーヒー。

月に2,3度、小さなテーブル席でミステリ片手にコーヒーを啜る。10年以上前、10代のころから続くささやかな贅沢。

マスターを見かけなくなってからは、奥さんと娘さんで営業されていたようだが、今後は営業を続けられるのかどうか。できれば続けてほしいものだけど・・・・

カウンターの奥で珈琲豆の選別作業をしているマスターの姿を見ることは、もう、ない。


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カテゴリー: コーヒー, 雑記 タグ: パーマリンク

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