生まれてこの方佐世保市にず~っと住んでいるが、佐世保の中でもなじみ深いところもあれば、意外と縁のないところもある。
「紅カラス」のある須佐町付近も、あまり知らない場所のひとつ。
佐世保の中心部から車で10分ほどのところだから、特に不便な場所でもないのだが、住まいから遠く、近辺に知り合いも皆無、ということで、まったくといっていいほど土地鑑がなかったりする。
車がないので、バスになるが、どのバスに乗ればいいのかも知らなかったくらい。事前にインターネットでリサーチ。
京町から「高梨経由花園行き」バスに乗って行く。すぐあとには「花園経由高梨行き」バスもありややこしい。これでも遠回りになるだけでいけないことはないようだが。
佐世保のバス、矢峰・大野行や黒髪行といった幹線道路沿いのバスはまだしも、ちょっと入り込んだ(1時間に1本くらいしかないような)バスに乗ると車内は高齢者の比率が格段に高くなる。この時もバスは満員だったが、ちょっと見、間違いなく年金をもらっていないのは僕だけだったような(汗) 当然下車するまで座ることはできず。
「紅カラス」で食事した帰り、バスで戻るつもりだったが、帰りは下り坂だし、ということで、腹ごなしに歩いてアーケード街まで戻ることに。
烏帽子岳のふもとにあり、家屋は坂道に面してぎっしり奥を連ね、バス道路沿いにはお店もちらほら。
ふだん行かない場所なので不便そうなイメージがあったが、別にそんなことはない。僕が住んでいるのは同じ山でも弓張岳のふもとあたりだが、中心部(アーケード街)までの距離は似たようなものだけど、道の幅などはこの付近の方がよっぽどしっかりしている。というか、弓張道路が狭すぎるのだが。バスがすれ違う度にプチ渋滞を引き起こしているのだから。
須佐町の隣の小佐世保町には、大正時代、昭和天皇のご成婚記念として数百本の桜を植樹したという記録が残っているのだとか(筒井隆義著 「させぼ歴史散歩 改訂増補版」より) 今も残っていれば桜の季節には訪れることもあったのだろうが。今は影も形もない。うまく育たなかったのか、第二次大戦時の空襲でやられたのか。
しばらく歩くと、道は二手に分れる陸橋を渡ると山祇町(佐世保駅情報の高台付近)へ。下り坂を下りて陸橋西とを下ると国道、アーケード街へ戻る。間違えて陸橋を渡りそうになったのはナイショ(汗)
春田橋バス停あたりになると、多少土地鑑もある。母方の祖母が息を引き取ったのが、この近くにある老人ホームだったのだ。亡くなる前に何度か見舞いに行ったことを思い出し、なんとなく感慨深げ。
勝富町。その昔は色町だったらしいが、今現在、しかも昼頃とあってはその面影はほとんどない。よく見るとラブホやら古びた旅館やらが目につくが、なんだか閑古鳥鳴いてそうな(実際はどうか知らないけど) 人通りもほとんどなく、何とも場末感の漂う通り。
この通りに「珈琲貿易」という喫茶店がある。チョコレートケーキがうまいという評判で、一度行ってみたいお店なのだが、「紅カラス」のランチに珈琲とケーキもセットになっていたので、この日は素通り。
なぜか縁ののない店というのがあるが、この「珈琲貿易」が僕にとってそう。行ってみたら店休日だったり、この日のように通りかかった時に限ってコーヒー飲んだばかりだったり。いつか行く機会があるだろうか。
いくら下り坂とはいえ、下まで降りた時にはさすがにお疲れ気味。あとで調べてみたら2キロ近く歩いた計算になった。
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