大久保小学校の思い出

　ここでこの話題に触れるのは気が重いのだけど。

　昨年、佐世保で起きた大久保小学校の小６女児殺害事件から、もう１年。

　少年犯罪がさして珍しいことではなくなった今の時代とはいえ、まさか自分の通った小学校で、こんな事件が起きるとは････

　あの校舎、多くの人がテレビで目にしたことがあると思いますが、僕が通っていた頃までは、あの校舎は立ってませんでした。

　その当時の校舎は、大正時代に建てられた鉄筋コンクリートの２階建て。ごく早い時期のコンクリート造りの建物だったそうで、歴史的価値のある建物だったそうですが、僕の目には愛想のない、古くさい建物としか思ってませんでした。

　玄関を入ると広い校庭、その周りを回廊状に教室が並ぶ独特の造り。体育館はないので、その校庭が体育館と兼用。体育の授業の物音が教室まで筒抜けになることもままあり。

　プールもなくて、夏場には近所の学校や、親和銀行の社員用のプール(今はない)まで、プチ遠足。中学にあがると、「大久保小学校出身は水泳が苦手」とよく言われたり。

　卒業して数年後、古くさい建物は取り壊され、３階建ての真新しい建物に一新。屋上には念願のプールも設置されることに。

　もし昔の建物のままだったら、あの事件は起きただろうか。無意味な仮定とは思いつつ、今ではオープンスペースとなった凶行現場を目にすると、そういう思いにかられることがあります。

　事件を起こしたのが「場所」ではなく「人間」である以上、そのようなことはなんの関係もないのかも知れませんが・・・・