福岡アジア美術トリエンナーレ2009

今回の福岡行き、一番の目的は福岡アジア美術館で開催中の「福岡アジア美術トリエンナーレ」

福岡アジア美術館開館を期に始まった三年に一度の現代美術の祭典。ほんとは2008年開催のはずだったのだが、2009年がアジア美術館10周年となるのに合わせたため、一年ずれたらしい。

1回、2回、3回(参照)となぜか欠かさず見に行っているので、今回もなんだか欠かせないような気分になって(^^;

そんなに現代美術に興味があるわけでもないんだけど。

チケットはローソンで購入したので前売券価格の800円だった。

福岡アジア美術館

福岡アジア美術館は川端の再開発ビル「リバレイン博多」の7階・8階にある。リバレインの入口の上には、さっそく作品が展示。なんかちょっと怖い目玉はジャン・リーロイ・ニュー(フィリピン)の作品

エレベーターで7階に。最初に展示されていたのは、ドレス2体。独特の雰囲気で何かの民族衣装かな、と思ったら、これ、男物のネクタイで作られていた。

蔡國強の世界各地出行われた花火のプロジェクトは大型テレビで展示。北京オリンピック開会式の花火プロジェクトもこの人が手がけたそうだが、じっくり見るつもりになったのは、広島で昨年行われた「黒い花火」が作品の中にあったから。ニュースで知ってはいたけど、映像で見たのは初めて。まあ、たぶん賛否両論だっただろうなあ、という感じ。

その大型テレビの左側に、かなり巨大な山水画のような作品があったのだが、これも蔡國強の作品だった。一見水墨画のように見えたが、実際は火薬を爆発させて描いたもの。いろいろと思いつくなあ。

第1回のころからCGを用いた作品は多かったが、さすがにこういった技術は進歩しているな、と感じた。ディン・チ・レ(ベトナム)のCGを使った作品は海にヘリコプターが次々と落ちていく、という内容(ベトナム戦争末期に実際に起こった悲劇をモチーフとしたものらしい)なのだが、まるで実写を見るようなCGの美しさは目を見張るものがあった。おそらく10年前には技術的に難しかっただろうな。

ポース&ラオの「誰かが消えた」もその系統。真っ白い部屋の中にカメラが3台。中にはいると3つのモニタに映し出される自分の姿が、ふっと消えてしまう。「使用人と主人の関係」、すなわち見えないものとして扱われることがこの作品の主題らしいが、そんなことより普通に「面白い」(^^; 

同じ作者の「無題」は四角いボードの脇から黒丸がひょこひょこと出てきて、パチン、と大きく手をたたくと無数の黒丸が瞬時に引っ込む、と言うただそれだけのものなのだが、黒丸の動きが妙にかわいらしくて、作者の意図とは別に癒し系グッズのような印象を受ける。小型化して部屋のアクセサリーにしたらけっこう売れそうだな、これ

前回はオタクっぽい雰囲気の作品が多かったけど、今回はそうでもなかった。前回はメイド喫茶みたいな一角まであったからな。

現代美術と言う性格上、普通の絵画は逆に珍しいくらいなんだけど、印象に残ったのはランプー・カンサノウ(タイ)の作品。頭が大きくデフォルメされた独特の風貌のひとびと、生活感のある、エネルギッシュな画風は底抜けの明るさがあって新鮮だった。

ランプーさん、てっきり絵の中に出てくるような、快活そうな小父さんを想像していたら、実は1983年生まれ、まだ20台の女性画家。

図録の作家プロフィール見ていると、自分より下の世代がかなり増えてるなあ。第1回のころは「若手作家」と言っても自分より10以上上の人が多かったけど。なんだか複雑な気分です(^^ゞ

長くなりそうなので、残りは明日


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会場 福岡アジア美術館・および周辺地域
会期 2009/9/5(土)~2009/11/23(月・祝)
開催時間 10:00~20:00(入場は19:30まで)
福岡県福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル7・8階
地下鉄中洲川端駅徒歩1分(直結)
開館時間 10:00~20:00(入室19:30)
定休日 毎週水曜日
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