2月19日から28日まで、島瀬美術センターで開催中の「させぼ現代美術展2016」
今週号のライフさせぼでも紹介されていて、興味を惹いたのでちょっと覗いてみた。
会場は3階と4階。まず4階に上がって。
順路的には3階が先だったような気もするが(あいさつ文は3階の入口に掲示してあった)。まあ特に気にしない(^^;
入って左側は絵画作品。最初の抽象画の作品に既視感を感じたが、1月開催の「長崎県選抜作家美術展」に出店されていた松岡千恵子氏の作品。選抜作家美術展の時とは別の作品なのだが、やはり描いた人が同じだとどこか似た雰囲気を感じる。
絵画だけでなく、立体(彫刻やオブジェなど)など種類は様々。ただ映像作品はなかったな。絵画と思ったら布でできてたり、ストッキングの切れ端みたいな素材だなと思ったらやっぱりストッキングだったりとか、なかなかトリッキー。
させぼ、とあるが、佐世保市外、長崎県外の作家さんの作品も展示あり。あいさつ文いわく、「佐世保の作家を・・・」から「佐世保に作家を・・・」に目的を進化中とのこと。
浦のり子氏も福岡在住の作家さん。椅子を題材にした作品が印象に残った。帽子を背もたれにかけた現物と、それをモチーフにした絵画数点、その一組で一つの作品、のようだ。絵画作品はこの展覧会では少ない具象画だが、現実からほんの少し遊離したようなノスタルジアな感覚を覚える。パンフレットによると「失われつつある家族や個人的な記憶を守りたいという思い」で制作を始めた、とのこと。なるほど。
太田堯子氏の写真作品も印象的。白黒の風景やポートレイトの、遠目にはノイズのように見えた影、無数のはんこの陰影だったりする。
印鑑を使った作品を作り始めたきっかけは「母をなくした寂しさや懐かしさ、悔いなどのさまざまな思い」を乗り越えるための制作がきっかけ、とのこと。
数多くの作品の中で、心に残ったのは奇しくも過去の記憶を現在につなげようとする試みの作品。トシなんだろうか。
今回は観覧後に1階に降りて、ノマドコーヒーでひと休み。店主さんは重尾でお仕事とのこと。いつもどおりのキャラメルクッキーセット。今回は臥牛窯のカップです
前回から文庫本がカウンターに並ぶようになっていたが、更にハードカバーが増えていた。貸出も始めようか、なんて話もあるらしい。昔読んだ本があったので4分の1ほど読み返したり。殆ど覚えてなかった(^^; ノスタルジックなものに惹かれるのは自分の過去の記憶が曖昧模糊となっているからか(ボケてるともいう)
ちなみにこの日は3階、4階での開催だったが、22日からは1階フリースペースでも小品を中心とした展示が行われる予定、とのこと。この日のフリースペースは「紫芳の字手紙&美翠デザイン書展」の最終日だった。
コーヒーを飲んだあとちょっと覗いてみた。書、というが、華やかでビギナーにもとっつきやすい。枯山水をイメージした、というデザイン書も現代美術の一種だな。
島瀬バス停徒歩1分
営業時間 10:00~18:00
定休日 火曜
佐世保市博物館島瀬美術センター(Facebookページ)